「車を見失う」「自分を見失う」など 「見失う」の3種類の対象別英語表現

【監修】
英語講師ベル


塾講師を経て、書籍「英文工学」を執筆し、amazonランキング1位を獲得。英語を効率的に学習する「メルマガ」は5000人に購読され様々なメディアで取り上げられる。英語セミナーは累計1,500人が受講する人気講座となっている。
さらに近年では、英語学習アプリ「Pelican」を共同制作しアプリ部門で最優秀賞を獲得した。

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「見失う」と言ったら様々な表現がありますよね。

  • 車を見失う
  • 目標を見失う
  • 本質を見失う
  • 自分を見失う

など、物理的なものから不可視なものまで対象に使われています。

 

日本語ではどれも「見失う」と表現しますが、
英語ではそれぞれどのような表現になるのでしょうか。

この記事では、3種類のシチュエーション別の「見失う」の英語表現を紹介します!

物理的に人や物を見失う時


何かを追っていて物理的に見失ってしまう時は、
Lose sight of ~
Lose track of ~

と言います。

<例文>
The police lost sight of the hit-and-run car. 

(警察はひき逃げをした車を見失った)

They lost track of the bear in a forest. 

(彼らは森の中でクマの姿を見失った)

また、「見失う」以上に「逃してしまった」ということを強調したい時は、た
だ単にLose(失う、逃す)でも大丈夫です。

<例文>
The police lost the hit-and-run car. 

(警察はひき逃げをした車を取り逃がした)

Sight「視力、視界、情景」
Track「形跡、線、軌道」などの意味を持ちますが、
ここではどちらもOfがつくことによって「〜の姿」という意味になり、
フレーズ全体を直訳すると、「〜の姿を失う」というような意味になります。

そこから、「〜を見失う」という解釈になります。

本質、本来の目的を見失うと言う時


何かに取り組んでいる間に本来とは異なった方向に向いてしまう時、道が外れてしまう時

 

この際の「見失う」も先ほど紹介したLose、又はMissと言います。
では、「本質」や「本来の目的」を表す英語ですが、
様々な言い方をすることができます。

「本質」を意味する英単語は
・Essential 


・Nature 

などがあります。

 

「本来の目的/目標」も様々な言い方が出来ますが、
Main purpose/target/point 

が一番無難な言い方だと思われます。

 

これらを踏まえると、

Don’t lose the essentials. 

(本質を見失わないでください)

Don’t lose the nature of the problem. 

(問題の本質を見失わないでください)

You’re losing your main purpose. 

(あなたの本来の目的を見失っていますよ)

I feel like I lost my main target. 

(自分の本来の目標を見失った気がする)

You’re missing the main point. 

(本来の点を見失っていますよ)

などなど、言葉を組み替えるといくつも文章を作りあげることができます。

また、英語にはこれらの文に似た意味を持つことわざが存在します。
それは、
Not see the wood for the trees. 

です。

日本語で言う「木を見て森を見ず」になります。
ほぼ直訳になっていますね。

<例文>
You don’t see the wood for the trees. 

「細かい所にしか目がいかず、全体を見れていない」という状態のことを指します。
このwoodはforestに言い換えることもできます。

<例文>
You are not seeing the forest for the trees. 

詳細や些細な点にこだわりすぎて、本来の目的、本質を見失っているという時は
このことわざを使うこともできます。

 

もう一つ同じような意味のことわざで、
Fail to see the big picture 

という表現があります。

直訳すると、「大きな図/写真を見るのに失敗する」とい
ったような意味になりますが、
つまり、「全体像をつかめていない」という解釈になります。

こちらも同様に、
「細かい所だけを見て、全体像を見ることが出来ていない」
という状態を表します。

自分を見失うと言う時


何かに惑わされて本来の自分を見失ってしまうような状態は、

Lose myself/my way/my mind 

 

Be lost 

と言います。

ここでもやはり基本はLoseを使うようですね。

Lose myself/my way/my mindは、
言葉の通り「自分自身を失う」「自分の道を失う」という意味になります。

<例文>
Don’t lose yourself! 

(自分を見失わないで!)
I’m losing my way little by little. 

(少しずつ自分の道を見失っている)
You will lose your mind if you do that! 

(もしそれをやってしまったら自分を見失ってしまうよ!)

Lose my mindは、「(頭が)おかしくなる」といったような意味でも使われています。
似た表現には、
Be out of my mind/head 

があります。

これはlose my mindよりも強めの言い方で、
完全におかしくなる」「気が狂う」というような意味を表します。

<例文>
I’m out of my mind because of my job. 

(仕事のせいで完全に頭がおかしくなっている)
Busyness is making me out of my head. 

(忙しさで気が狂いそうです)

Be lostLoseの受動態で、直訳すると「失われた」「逃された」と
少し不自然なニュアンスになってしまいますが、
そこから「自分を見失う」という意味になります。

この表現は、「迷子になる」「立ち往生する」という意味でもよく使われています。

<例文>
I used to get lost when I was a child. 

(子供の頃よく迷子になっていました)
I’m lost in a crowd of people. 

(人混みの中で立ち往生している)

さて、「見失う」という表現について対象別に紹介しましたが、
英語でも日本語と同じように、
基本どの対象にもLoseという単語を使うということが分かりました。

 

一つ指摘する点と言えば、今回のような「見失う」という複合語は、
英語では一つの単語で済まされる、という点です。

「見失う」は二つ以上の単語が合わさった動詞です。
分解すると、
見る(see,look,watch) + 失う(lose,miss)
となります。

ですが英語では、“見る”の部分は無く、失う(lose)だけで、「見失う」という意味を担っています。

この他の”見〇〇”という複合語は英語ではどのように訳すのでしょうか。
そちらも一緒に紹介していきたいと思います!

見逃す


見逃す」と言う時は状況が二つですよね。

一つは、「見失う」と同じで、何かを追っていてそれを逃してしまった時
なのでこの場合は、「見失う」と同じで
Lose sight/track of 〜 

又は単純に、
Miss となります。

もう一つは、「今回は見逃してやるよ」といったような意図的に何かを逃す時
この場合は、

  • Overlook
  • Ignore(無視する)
  • Let it slide(それを滑らす)

などと表現します。

 

Overlookは先ほど紹介した複合語になりますね!
Over(以上、超過) + Look(見る)
となっており、「見るを通り越す見過ごす見逃す」といったような解釈になります。

Let it slideは、「スライドさせる流させる」から
つまり「見逃す」という解釈になります。

<例文>
I’ll overlook it this time. 

(今回はそれを見逃してやるよ)
I ignored at that time but I won’t do this time. 

(あの時は見逃してやったが今回はそうはしない)
Please let it slide. 

(どうか見逃して下さい)

OverlookやMissは、「見落とす」と言う場合にも使います。

<例文>
I overlooked the last problem of the exam. 

(試験の最後の問題を見落とした)

見送る

見送る」も、二つ状況が存在しますよね。
一つは、誰かが去るのを見届ける時
その場合は、”See someone off”と言います。

<例文>
I’ll see my older brother off at the airport tomorrow. 

(明日空港で兄を見送ります)

誰かがOff(去る、退く)するのをSee(見る)という感じですね。

 

もう一つは、「今回は見送りましょう」といったような意味での「見送る」。その場合は、

  • Postpone(延期する)
  • Call off(中止する)

と言います。
なぜなら、この場合「延期する」「持ち越す」と同じ意味を表すからです。

<例文>
We’ve postponed it due to the bad weather. 

(私たちは悪天候によりそれを見送りました)
Let’s call it off this time because applicants are few. 

(申し込み者が少ないので今回は見送りましょう)

まとめ

  1. 物理的に人や物を見失う時は、Lose sight/track of ~ 又はLoseだけで表現する
  2. 本質や本来の目的、目標を見失うと言う時は、動詞Lose/miss + 名詞essentials/nature/main purpose, target, pointというように様々な組み合わせがある
  3. 自分を見失うと言う時は、Lose myself/my way/my mindやBe lostと表現する
  4. 偶然「見逃す」場合は「見失う」と同じで、意図的に「見逃す」場合はoverlook/ignore/let it slideと表現する
  5. 誰かを見送る」場合はSee offと表現し、「物事を延期する」という意味での「見送る」はPostponeやCall it offと表現する

この記事では、「見失う」という単語の、対象別の表現について解説しました。
また、”見”から始めるその他の複合語の英語表現についても少し紹介しました。

 

英語では、「見失う」という表現は“見る”という部分は無く、
“失う”という部分だけで表現するということが分かりました。

見〇〇という単語は他にもたくさん存在するので、
ぜひ他の単語も英語ではどう表現するのか調べて見ると良いのではないでしょうか。

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